雨音に 耳を澄ましながら
心が洗われていくのを 想像してみる
雨水が流れる 美しい窓ガラスに
じぶんの心を 重ねてみる
だれかのミス
だれかの言葉
だれかの視線
だれかの態度
腹が立ったこと
悔しかったこと
悲しかったこと
傷ついたこと
・・・
これらの わだかまりを
わたしは いつか
ゆるし 手放すことができるだろうか?
それだけじゃなくて
自分さえ良ければいいという考え
だれかを 否定したい気持ち
だれかを 羨ましく思う気持ち
みんなに 認められたい気持ち
特別でありたいと願う気持ち
孤独、無気力、罪悪感、無智
これらを抱えている自分自身を
わたしは いつか
認め 愛せるだろうか?
ゆるすって
勇気がいる 決心もいる
それでも
わたしは ゆるしたいと思う
だって
重たい感情に支配されるのは
もうたくさん
わたしは
自由になりたいの
親も きょうだいも 子どもも
友達も 教師も
近所の人も
仕事に関わる人も
世間も
パートナーも
できない自分、やり過ぎる自分、
期待して勝手に傷ついている自分も
みんな ゆるしてしまおう
心を支配する
やり場のない気持ち
そんな気持ちは
ゆるしの部屋へ 連れていこう
そして
そっと座らせてあげて
それから
あなたをゆるしたい、と伝えるの
好きとか 嫌いとか
他人や 自分を
けなしたり 責めたりしても
心を消耗してしまうだけ
ゆるす、と決める
そう 決めるだけでいい
そうすると
ふっと
力が抜ける
ゆるすって、やわらかい
ゆるすって、あたたかい
ゆるすって、ここちいい
一つ ゆるすたび
重荷をひとつ おろすことになる
心は軽くなり
まるで 解き放たれた鳥のよう
一人 ゆるすたび
わたしの胸は やさしさで満ちる
相手を思いやる余裕が生まれ
新しい視点が もたらされる
過去の記憶や
日々の些細(ささい)な出来事に
心を乱されるのを 終わりにしよう
わたしたちは
自由になれる時代に 生きている
窓を開けて 風を感じながら
心の中の わだかまりが
吹き払われていくのを 想像してみる
いつのまにか
わたしは 優しく ほほえんでいる